【GWENT・コラム】
圧縮 最強論
夢占いよりローチが強い理由※諸説あり
逝くぜ!!! 《囚われの乙女》を場に設置!!ターンエンド!!!
《熱波》で破壊します。
── 完 ──
※《囚われの乙女》は《永遠の日食》に変更可
一つのカードに程度は違えど勝ち筋を依存しているアーキタイプ。gwentにはこういったデッキ、カードがある。
適当な例を挙げると、北方であれば騎士デッキの《囚われの乙女》NGであれば狂信者デッキことカルティストの《永遠の日食》がそれに当たるだろうか。
とはならず、騎士デッキは《コラスの熱波》や《熊化》をシナリオに使わせただけ何とかなる可能性がある。だが、狂信者デッキはそうはいかず、除去云々以前に引けなきゃ話にならないのである。
引けなきゃ話にならないのである。
この、「引けなきゃ話にならない」、という状況・カードはその他デッキとも無縁ではないと考える。
極論、※数合わせの9枚+状況にマッチしていない7枚が終始手札に来た場合、勝てないもしくは勝率は大きく低下するのではないだろうか。
即ちこれは主語を大きくし過剰に詐称すると、gwentにおける栄光の影ならぬ《永遠の課題》なのだ。
※16枚理論。一マッチにプレイするのは16枚ぐらいだから、残り9枚はメタカードとかの方が良い理論
だが実際にはそんな事は稀だろう。
何故ならばgwentにおいてデッキ枚数を初期25枚とした場合、3ラウンド目には9枚となり、追加でマリガン2回。
さらにはそこに、「サーチカード」を始めとした「圧縮カード」が多くのデッキで採用されているからだ。
例えば《夢占い》12cost これはデッキのあらゆるカードをプレイできる【残響】付き万能サーチカード。
【残響】
墓地にあるとき、次のラウンド移行時に【破滅】を付与し、デッキの一番上に移動する。
スペシャルカードの《熱波》《エアロンダイト》からアーティファクトの《シナリオ》、ユニットの《ゲラルト》まで。
数々の状況に柔軟に対応ができる、まさに何にでもなるジョーカー/切り札。まさに最強サーチカード。
例えば《勅令》9cost そこそこの構築コストで、デッキのユニットをプレイできる。フィニッシャーからキャリーオーバーまで、サーチ可能な汎用カード。
似たようなサーチカードが多くのデッキで採用されているのが、根底の強さを証明しているのだろう。
そう、なんの問題はないのである!! とはいえない。
これらのカードもまた引けなきゃ使えないカードであるという問題がある。
3ラウンドまでに確実に引く場合、極論、運に左右される。
そして圧縮カードの一つ、「召喚カード」というものにも同じような問題がある。
召喚系がどのようなカードかはグウェントラーには説明不要のため省くが、この系統は大抵はデッキにカードがあることが条件である。即ち、「引けなきゃ」ならぬ「引いてしまった」という手札事故を誘発する特性が存在している。
※同名カード召喚系は「引けなきゃ」と「引いてしまった」問題を併せ持つ……
例えば《ウィッチャー3人衆》+《ローチ》3×3+4=13点 7×3+4=21cost この並びを覚えている方も多いのではないだろうか?
初期環境のデッキ圧縮問題を補ったこの組み合わせは、単純な問題を我々にチュートリアルしてくれた。
問題:3人衆とローチをデッキに組み込んだ時、手札に必要なのは?
正解:3人衆の内、一人。ポーカーじゃないんだから、二人も三人も1馬もゲラルトの友達セットは手札にいらない
そう、問題が問題を教えてくれた。このとき引いてはいけないカードが3枚にもなってしまう。
例えば3ラウンド目、デッキ枚数は8枚、ローチは召喚できている。
手札にはサーチカードはなく、《ヴェセミル》が1枚、フィニッシャーは必要だが引けていない。でも3人衆の内二人はデッキに残っており、マリガン回数は残り2枚。
事故を考えるとマリガン回数は実質的には1回。勝つことを考えると、運に任せマリガンすることも重要になっている厳しい展開。
そう、デッキを圧縮するどころか、詰まらせている状況だ。gwent最古の詰まらせデッキ
そして、「引いてはいけない」に限定するとこの問題は3ラウンド目における召喚系フィニッシャーである《ラドヴィット:裁定者》とドロー系《ラファードの報復》+《攻城技師》の事故でも同じだと考えている。
これもまた3ラウンド目までにデッキを圧縮するのを目的とした場合、極論、運に左右されしまう。
「引けなきゃ」ならないサーチカード、「引いてしまった」という召喚カード。
例えば、《ウィッチャー3人衆》《ローチ》《キュロット》《追い剥ぎ》などの召喚系をたらふく組み込んだデッキがあるとする。強いだろうか?
単純にデッキが詰まるので弱いだろう。
例えば、《夢占い》《勅令》《進軍命令》《アルズールの複十字》などのサーチ系ををたらふく組み込んだデッキがあるとする。強いだろうか?
サーチカードの過重搭載による総コスト低下により、強いカードを採用できず、弱いだろう。
ブーストのかかる《森の呼び声》や《強襲上陸》ならまだしも、ただユニットを呼ぶだけのカードを過重採用したところで、《ヴィー》でもなければデッキパワーが足りない。
サーチカードは、使いたいカードを使えるため手数は減らないが、デッキ総コスト低下と「引けなきゃ」問題。
召喚系は、点数は出るが事故防止の為マリガン回数が圧迫され、同名召喚系カードは圧縮するにはプレイしなければない故に手数がへり、ドローなどにより「引いてしまった」問題。
まさしく万能はなく、どちらもまた、強さと弱さを抱えているのである。
さて、ここでタイトルを回収する圧縮カードを紹介しよう。
3ラウンド目までに現実的に確実に圧縮でき、なおかつ手数を減らさないカード────《ローチ》を。
《ローチ》の召喚条件は単純、ゴールドカードをプレイすること。
ガチガチに固まった柔軟性のないデッキや、高コストゴールドカードデッキ、ブロンズで睨み合っていたら流れで2R目即パス展開などでもない限り、まず確実に3Rまでには召喚されている。
即ち、3ラウンド目までにデッキを圧縮し、欲しいカードを引く確率を上げる場合、引かなければならない《夢占い》よりもプレイするだけの《ローチ》は強みを増すのだ。
故に、手数を減らさず安定して召喚できる《ローチ》は強いカードだと考える。
つまり最強の圧縮カードは、ローチである。訳はなく、《ローチ》ではデッキにあるフィニッシャーやメタカードなどをを引っ張れず、マリガン回数も圧迫するため、確実な圧縮を行いたいならばサーチと召喚を組み合わせるべきだろう。具体的には夢占いとか。
召喚で全体的な確率を上げ、サーチで局所的な確率を上げる。それが安定したデッキなのかもしれない。
だが中には《ヴィヴァルディ銀行》で《侯爵夫人》をサーチし2種のブロンズユニットを召喚する《物乞いの王》入りデッキが存在する。理由は単純、それが圧縮カードでもありフィニッシャーであるからだ。
例え3ラウンド目に残ろうが、手札事故が起こらななければそれが強力なフィニッシャーとなるため問題はないのである。強ければ運ゲーも許される
長々と書いたが、結局はデッキ次第、といえるだろう。
何故ならば、マッチあるいはデッキによって状況はさまざまに変化するからだ。
グウェントプレイヤーの中には、フィニッシャー用のサーチで場をしのぐカードを引き寄せ、全力を尽くし、後は運に任せる。そんな戦いをした方もいるのではないだろうか?
最後に、《ウィッチャー3人衆》を散々に言ったが決して彼らは弱くも悪くもない。
ウィッチャーデッキのフィニッシャーから圧縮までこなせる彼らは弱点もあるが、その総点数と「ウィッチャー」カテゴリが3人も並ぶ点は、脅威的な強さといえる。
NRにはNEデッキバフを用い、《ウィッチャー三人衆》を《コーエン》でバフをするという、《三人衆》をフィニッシャーとした素晴らしい「反乱」デッキも存在している点にも注目だ。
あれぞまさしく、デッキバフを活用した北方ウィッチャーデッキ。一つの到達点だ。
では、良きグウェントライフ……いや、「グウェントでもやらないか?」
ここまでお読みいただきありがとうございます。
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