2024/10/17

【GWENT・コラム】 圧縮最強論 夢占いよりローチが強い理由※諸説あり

【GWENT・コラム】

 圧縮  最強論
夢占いよりローチが強い理由※諸説あり



逝くぜ!!! 《囚われの乙女》を場に設置!!ターンエンド!!!

《熱波》で破壊します。

── 完 ──

※《囚われの乙女》は《永遠の日食》に変更可



 一つのカードに程度は違えど勝ち筋を依存しているアーキタイプ。gwentにはこういったデッキ、カードがある。

 適当な例を挙げると、北方であれば騎士デッキの《囚われの乙女》NGであれば狂信者デッキことカルティストの《永遠の日食》がそれに当たるだろうか。
 とはならず、騎士デッキは《コラスの熱波》や《熊化》をシナリオに使わせただけ何とかなる可能性がある。だが、狂信者デッキはそうはいかず、除去云々以前に引けなきゃ話にならないのである
 引けなきゃ話にならないのである。

 この、「引けなきゃ話にならない」、という状況・カードはその他デッキとも無縁ではないと考える。
 極論、※数合わせの9枚+状況にマッチしていない7枚が終始手札に来た場合、勝てないもしくは勝率は大きく低下するのではないだろうか。
 即ちこれは主語を大きくし過剰に詐称すると、gwentにおける栄光の影ならぬ《永遠の課題》なのだ。

※16枚理論。一マッチにプレイするのは16枚ぐらいだから、残り9枚はメタカードとかの方が良い理論

 だが実際にはそんな事は稀だろう。
 何故ならばgwentにおいてデッキ枚数を初期25枚とした場合、3ラウンド目には9枚となり、追加でマリガン2回
 さらにはそこに、「サーチカード」を始めとした「圧縮カード」が多くのデッキで採用されているからだ。

 例えば《夢占い》12cost これはデッキのあらゆるカードをプレイできる【残響】付き万能サーチカード。

【残響】
墓地にあるとき、次のラウンド移行時に【破滅】を付与し、デッキの一番上に移動する。

 スペシャルカードの《熱波》《エアロンダイト》からアーティファクトの《シナリオ》、ユニットの《ゲラルト》まで。
 数々の状況に柔軟に対応ができる、まさに何にでもなるジョーカー/切り札。まさに最強サーチカード。

 例えば《勅令》9cost そこそこの構築コストで、デッキのユニットをプレイできる。フィニッシャーからキャリーオーバーまで、サーチ可能な汎用カード。
 似たようなサーチカードが多くのデッキで採用されているのが、根底の強さを証明しているのだろう。


 そう、なんの問題はないのである!! とはいえない。
 これらのカードもまた引けなきゃ使えないカードであるという問題がある。
 3ラウンドまでに確実に引く場合、極論、運に左右される
 そして圧縮カードの一つ、「召喚カード」というものにも同じような問題がある。

 召喚系がどのようなカードかはグウェントラーには説明不要のため省くが、この系統は大抵はデッキにカードがあることが条件である。即ち、「引けなきゃ」ならぬ「引いてしまった」という手札事故を誘発する特性が存在している

 ※同名カード召喚系は「引けなきゃ」と「引いてしまった」問題を併せ持つ……


 例えば《ウィッチャー3人衆》+《ローチ》3×3+4=13点 7×3+4=21cost この並びを覚えている方も多いのではないだろうか? 
 初期環境のデッキ圧縮問題を補ったこの組み合わせは、単純な問題を我々にチュートリアルしてくれた。


 問題:3人衆とローチをデッキに組み込んだ時、手札に必要なのは? 

 正解:3人衆の内、一人。ポーカーじゃないんだから、二人も三人も1馬もゲラルトの友達セットは手札にいらない


 そう、問題が問題を教えてくれた。このとき引いてはいけないカードが3枚にもなってしまう。

 例えば3ラウンド目、デッキ枚数は8枚、ローチは召喚できている。
 手札にはサーチカードはなく、《ヴェセミル》が1枚、フィニッシャーは必要だが引けていない。でも3人衆の内二人はデッキに残っており、マリガン回数は残り2枚。
 事故を考えるとマリガン回数は実質的には1回。勝つことを考えると、運に任せマリガンすることも重要になっている厳しい展開。
 ポジティブに考えればフィニッシャーと3人衆の点数で最強だぜ!! 引ければな!!

 そう、デッキを圧縮するどころか、詰まらせている状況だ。gwent最古の詰まらせデッキ
 そして、「引いてはいけない」に限定するとこの問題は3ラウンド目における召喚系フィニッシャーである《ラドヴィット:裁定者》とドロー系《ラファードの報復》+《攻城技師》の事故でも同じだと考えている。

 これもまた3ラウンド目までにデッキを圧縮するのを目的とした場合、極論、運に左右されしまう


「引けなきゃ」ならないサーチカード、「引いてしまった」という召喚カード。

 例えば、《ウィッチャー3人衆》《ローチ》《キュロット》《追い剥ぎ》などの召喚系をたらふく組み込んだデッキがあるとする。強いだろうか?
 単純にデッキが詰まるので弱いだろう。

 例えば、《夢占い》《勅令》《進軍命令》《アルズールの複十字》などのサーチ系ををたらふく組み込んだデッキがあるとする。強いだろうか?
 サーチカードの過重搭載による総コスト低下により、強いカードを採用できず、弱いだろう。
 ブーストのかかる《森の呼び声》や《強襲上陸》ならまだしも、ただユニットを呼ぶだけのカードを過重採用したところで、《ヴィー》でもなければデッキパワーが足りない。


 サーチカードは、使いたいカードを使えるため手数減らないが、デッキ総コスト低下と「引けなきゃ」問題。
 召喚系は、点数は出るが事故防止の為マリガン回数が圧迫され、同名召喚系カードは圧縮するにはプレイしなければない故に手数がへり、ドローなどにより「引いてしまった」問題。

 まさしく万能はなく、どちらもまた、強さと弱さを抱えているのである。


 さて、ここでタイトルを回収する圧縮カードを紹介しよう。
 3ラウンド目までに現実的に確実に圧縮でき、なおかつ手数を減らさないカード────《ローチ》を。

 《ローチ》の召喚条件は単純、ゴールドカードをプレイすること
 ガチガチに固まった柔軟性のないデッキや、高コストゴールドカードデッキ、ブロンズで睨み合っていたら流れで2R目即パス展開などでもない限り、まず確実に3Rまでには召喚されている。

 即ち、3ラウンド目までにデッキを圧縮し、欲しいカードを引く確率を上げる場合、引かなければならない《夢占い》よりもプレイするだけの《ローチ》は強みを増すのだ。

 故に、手数を減らさず安定して召喚できる《ローチ》は強いカードだと考える。

 つまり最強の圧縮カードは、ローチである。訳はなく、《ローチ》ではデッキにあるフィニッシャーやメタカードなどをを引っ張れず、マリガン回数も圧迫するため、確実な圧縮を行いたいならばサーチ召喚を組み合わせるべきだろう。具体的には夢占いとか。


 召喚で全体的な確率を上げ、サーチで局所的な確率を上げる。それが安定したデッキなのかもしれない。

 だが中には《ヴィヴァルディ銀行》で《侯爵夫人》をサーチし2種ブロンズユニットを召喚する《物乞いの王》入りデッキが存在する。理由は単純、それが圧縮カードでもありフィニッシャーであるからだ。
 例え3ラウンド目に残ろうが、手札事故が起こらななければそれが強力なフィニッシャーとなるため問題はないのである。強ければ運ゲーも許される

 長々と書いたが、結局はデッキ次第、といえるだろう。
 何故ならば、マッチあるいはデッキによって状況はさまざまに変化するからだ。
 グウェントプレイヤーの中には、フィニッシャー用のサーチで場をしのぐカードを引き寄せ、全力を尽くし、後は運に任せる。そんな戦いをした方もいるのではないだろうか?

 最後に、《ウィッチャー3人衆》を散々に言ったが決して彼らは弱くも悪くもない。
 ウィッチャーデッキのフィニッシャーから圧縮までこなせる彼らは弱点もあるが、その総点数と「ウィッチャー」カテゴリが3人も並ぶ点は、脅威的な強さといえる。

 NRにはNEデッキバフを用い、《ウィッチャー三人衆》を《コーエン》でバフをするという、《三人衆》をフィニッシャーとした素晴らしい「反乱」デッキも存在している点にも注目だ。
 あれぞまさしく、デッキバフを活用した北方ウィッチャーデッキ。一つの到達点だ。


 では、良きグウェントライフ……いや、「グウェントでもやらないか?」







 ここまでお読みいただきありがとうございます。

2024/10/12

【FGO】航進望園大陸:見送る者 簡易あらすじ

 航進望園大陸:見送る者


簡易あらすじ




【序盤】


カルデアは年代2○○○年、地域不明の特異点を観測した。

 地理は不明なものの、映像からは海沿いの街ということは判明。また街の周辺地域からは様々な鉱物、宝石など、貴重な鉱物が観測された。


 シバはこの特異点を「安全」「マスター及びデミ・サーヴァント:マシュに危険なし」と判断。


 カルデアは特異点に適性を持つ、ライダー・コロンブスを同行サーヴァントに選び、3名のレイシフトを決行した。


「ツイてるじゃねぇか! チャンス到来! 謎の特異点にゃぁ、一体どんなお宝が眠っているのか……」




【中盤】


 無事レイシフトした一行は、街にたどり着くと解決のため特異点の調査を始める。

 カルデアは調査を進める中、人々に助けられ、街についてさまざまな事を知っていく。



「そうですね。この土地には古く、海の向こうから人々がやってきたと言われています」


 親切な旅人は語る。この街は土着の人々と、海の向こうから流れ着いた人々によって発展したと伝えられていること。



「ええ、変わった風習でしょう」


 お節介焼きの信仰者は語る。この街の風習にあるとおり、教会の教えには土着の信仰が混じっていること。そして土着の信仰もまた、かつて流れてきた信仰と混ざっているとされていること。



「オレはエリック! キャプテン・リック!」

「よくぞ試練を乗り越えたな。仕方ないから教えてやるぜ。海の向こうには──」


「エレック、何処にいるのー。ごはんの時間よ〜」


「あ! 怒られるからまたあとでな!」


 そしてあわてんぼうの大海賊が語る。土着に根付く、真偽不明の伝説……



「でな、その楽園が、」

「こら、エレック。口に入れたまま喋らない」

「そうだぞエレック。喉に詰まっちまうぞ〜」


 海の彼方、願いの叶う楽園伝説──

 あと海鮮料理が美味しいなど。



 さらにカルデアはより調査を進める中、美味しいレストr…近頃、人々の眠りが深くなっていることを突き止めた。

 だがそれは悪いばかりではないようで───

「よく眠れる」「楽しい夢を見た気がするんだ」「疲れがとれたわ」「たくさん遊んだんだ! ……たぶん!」と、眠りを楽しんでいる人々。


 謎が深まりつつも、さらに調査を進めると通信が不安定になるエリアを発見。

 カルデアの頭脳陣によると、まるで別の地域……確かにオーストラリアを観測していたのに、場所は変わらないまま全く違う圏である、四国を観測しているようだと。



 そこからヒントを得たカルデアは、ローラーマッピングを開始。海陸すべてを調べ上げ、地図の作成を開始した。


『さあ、ゴーゴーGO! ついでに物資も回収だ!』


「ハッハァー!、おたか…ゲフンゲフン。山や島は俺に任せな!」


「……ごぉー」


「が、頑張りましょうね、先輩!」



 その調査の結果、異形の地図が完成。すなわち、謎の大陸が特異点に隠れていることが判明。

 カルデア・ブレインズは分析の結果、この大陸はおそらく別の場所から、現大陸に重なるように流れ着いたと推測した。


 これによりカルデアは、地域が測定できない原因と特異点成立理由を、謎の大陸結合だと判断。

 隠れ大陸への上陸を決定した。


 カルデアは特異点解決の為、特殊な航路をたどり、海の向こうの大陸に向け出発する。




【終盤】


 大陸に上陸した一行は、古い漂着物に迎えられ上陸。文明の残滓の中、カルデアは大陸、いや島の中央を目指し進んでいく。

 もはや崩れた石道をたどり中央に着くと、地には大穴が空いていた。



 深い深い大穴は、伽藍洞に立っている。

 観測によると、大穴に聖杯の反応を検知。穴はただの空洞であり、敵性生物及び危険も予測観測されていないとのこと。


 マスターたちはシバの予測を信じ、穴を下りはじめた。


 シュル、シュル。ロープがこすれ、音を立てる。幸いにもロープはカルデア製であり、切れる心配をマスターとマシュはしていなかった。

 だが宙を縄ひとつで降りるというのはなかなかに怖く。そんなことを考えていると、地はすぐ底で……



「つきましたね、先─」



 と──。地に足がつき、音が反響する──聖杯が、光輝く。

 願いを叶える願望機。その恐怖に反応し、旅人を労う島が、その残滓が、使命を、願いをはたさんとする。


 


 何も見えないほど眩しい光が、何も焼けないほど優しい光が──まばやく。

 


 ……光がおさまると、彼らは瞼を開けた/見つめている/マスターを探す


 そこは暗い──っ。一瞬、なにかが、光が視えた。



 花は咲き、日は照らし、鳥は歌う。かつての■園。しかし、島は死に向かい力尽きていく。

 けれど、島は、笑っている。満足げに、鳥たちと語り合っている


「■■■、■■■■■■■■■■」

「やっぱり。焼き魚……焼き木の実とかじゃないですっかね?」

「あいつら、何でも焼くからね〜」



 鳥たちは楽しげに木の実を摘むと歌い。島は微笑む。


 ──ふと、島が視線を向ける。満足げな瞳の中に、何かが見える。



「■■■。■■■■■■■■■■■■」



 寂しく、不安げなそれは




 だが、三人が見た夢はすぐに消え。──光が晴れると、そこは昏き冥界。

 石が咲き、日は陰り、鳥は見えず。暗き冥界であった。


花はもう枯れてしまったけれど
 マスターたち三人は、冥界に降り立ってしまった




 突然の状況に困惑するマスターたち。通信は途切れかけており、撤退を視野にいれ、上を見上……


 ──ザク。暗闇から誰かが歩いてくる。──ザク、通信はより不安定となった



『神■だ! こ/は、マ』


 ダ・ヴィンチが警告を発すると同時に、カルデアの計器が、もう見えた観測結果を算出する。

 結果は、第一級の神霊の出現。攻撃予測検知


「借りるよ!」


 ネモがダ・ヴィンチの通信に割り込む。トリトンでもある彼は、その名を告げようとした


『───だ! そ/の■気は─…言わ/な■つもりか』


『……楽園も、客人に呼応しているな。ここまでは初めてだ』

『さて、自己紹介はこちらに任せて貰おうか』



 暗闇から声が届く。足音はより近くなり、カルデアは必然に足音の主の姿を見た


 その身を包みしは黒衣、覗くはかいな

 暗闇の如き外套の内には何も見えず

 ただ神威を、その片鱗を示す



『たどり着いたか。ならば楽園に代わり、名乗ろう』


『客人たちよ、ここは楽園。海の果てに在りし、冥界』

『そして我が名はハデス。この楽園に、死を手向ける者。すなわち葬儀者なり』


『ふむ。その目……良いだろう、答えよう』



『何故、人の眠りは深くなっているのか』



『おまえたちがいるこの島、かつて人々を受け入れた楽園は死んだ。

だが、楽園の意思は死せたが、その体は未だ最期の瞬きの中、死の淵にある』


『意思が死せども……いや、死したからこそか。

その躯、その残滓には、願いが残った。

──願いとはすなわち、郷愁。かつて旅立った人々を請う想い』


『故に、葬送が必要だ。』



『──何故、人々の眠りは深くなっているのか』



『それは、人々が楽園に手向ける、花たるからだ』

『故に我は、夢に眠る人を、人々を楽園に導き、楽園の慰めとしている』

『楽園が死するとき、その躯が力尽きる、そのときまでな』



『ん……ああ、特異点ならば心配はいらぬ。人を死に導く気も、染みにする気もない……ただ、そうだな』




『──冥界に、入ったな』


『死ぬことも、招待もなく』



『だが──楽園は呼応している。お前ら旅人に……故に、試練を与える。』

『抗え、耀け。その光を手向けとし、楽園を照らしてみせよ』







 島は寂しかった。けれど誰かと死にたかったわけではない

 だから死を受け入れている。島はもう死んでいる



 けれど、死にかけの消えかけでなお、その身を反射で動かすものがあった


 たとえ生から死へと変わる、最後の瞬きだとしても。

 たとえ生は死へと変わって、意思は消えていても


 その身に残る願いがあった



 ──島は人を見送りたかった。風は、悪さをしていないだろうか?


 ……いいや、これは言い訳で。風は悪さなどしていないだろう。風はいつもそうだった。


 ただ、彼らは。たどり着いた彼らは元気だろうか。

 彼らが旅立った後、幾人かは死して帰ってきた。死んでしまった順番はバラバラで、わかっていた。


 ──彼らはたどり着いたのだと。




 あれからずいぶんと、星は流れたけど。

 それからずいぶんと、人は旅だったけど。



 もしも。もしもみんなが私を覚えていてくれたら、私は……


 


『あいたい』




 それは正しく、優しいこと。

 ですがそれは執着、エゴでもあるのしょう。


 在り方も何もかも、違うかのかもしれません。

 けれど、それが離別ならば。

 ただ星見は違う在り方を示すのでしょう。

 



 彼方の星であるあなたに、あなたの星である輝きを、一等輝かしく。

 眠り眼に優しく、きらきらと輝く星だけではなく、ただ眩しいような星を。

2024/10/05

【エルデンリング】神獣獅子舞、異邦の譚・火払い

  始まりはそう。何でもなかった。嵐があったわけでも、星が落ちたわけでもない。


 それは、ただいつの間にかそこにいたのだ